
Tradeoff Diner(2026夏OPEN)
熊本県阿蘇郡南小国町
Restaurant
肉と対話する。火と寄り添う。一番いい“仕上がり”に出会えることを信じて

オーナーシェフ | 菊池 健一郎氏
熊本県菊池市出身。関西圏でフランス料理店やイタリア料理店、ホテル内レストランからカフェまで、さまざまなジャンルの飲食店を渡り歩く。
熊本に戻り、レストラン「コントルノ食堂」をオープン。次なる挑戦のため、2025年末に惜しまれつつ閉店。
2026年夏に熊本県・南小国町にTradeoff Dinerをオープン予定(2026年4月現在)。
「肉を焼くのは、作業じゃなくて“会話”」
――菊池 健一郎
食べた瞬間に驚いた「サクッ」とする赤身の食感
初めて新保さんに手当てされた草原あか牛プレミアムを食べたとき、真っ先に驚いたのは食感でした。
繊維の食感がサクッとするんですよ。その後、噛んでからじゅわっと旨味の余韻が続く。脂の強さで押してこない赤身の肉って、こういう味の出方をするんだと感じました。
赤身が好きな人にも、脂の強さが得意じゃない人にも楽しんでもらえる肉だと思います。
焼くのは作業じゃなく「会話」。恋愛みたいな感覚
ただ、扱うのは簡単じゃないです。毎回、肉の状態が違うので、火入れは決まったやり方ではできません。熟成が浅いときは優しい火で、熟成が進んだものは香ばしい香りを合わせるために強い火で。
焼くだけなら誰でもできるけど、いい状態にしてあげるのが僕の中での「焼く」です。

肉を焼くのは、作業じゃなくて「会話」に近い感覚です。「もうそろそろかな」「今日はどう焼いたらいいのかな」「もういいよ」って。
好きだから気になるし、知りたいし、いい状態にしてあげたい。
ちょっと変に聞こえるかもしれませんが、恋愛みたいなもので、ちゃんと向き合わないと関係が崩れる感じに少し似ていると思います。
難しい部位が届くたびに、対話が深まっていく
草原あか牛と出会ったのは、新保さんとの出会いがあったからです。
最初は扱いやすい部位が多かったんですけど、だんだんフィレみたいな難しい部位が届くようになって、「レベルを引き上げてもらってるんだろうな」と感じることがありました。
焼いているときも新保さんと会話しているような気持ちで「一番いい状態を引き出せているかな」と自問自答しています。いい意味で鍛えられている感じがしますね。
僕は地元の食材にこだわっています。その土地の水で育った食材同士は相性がいいと思うし、なるべく不自然なことをしたくない。自然なものが好きなんです。草原あか牛プレミアムを焼くこともすごく自然だったというか、自分の中で違和感がまったくありませんでした。
この肉が一番いい状態になったと思えたときが、最もうれしいですね。「今日もちゃんと焼けたな」と思える瞬間があるんです。あの感じのために向き合っているんだと思います。
一皿ひと皿に想いを込めて






